1. 今回の講義の目的
    1. 人間の行動原理、根源的な欲求を理解する
    2. ”人間”について正しく知る
    3. コミュニケーションのスキル、テクニックを正しく活用するために必要なこと
  2. 前提として
    1. 人間には根源的な欲求、行動原理がある
    2. 人間のあらゆる行動は、これらの根源的な欲求、行動原理に従って行われている
    3. この原理に則った上で、一人一人の違いがある
    4. みんな同じだけどみんな違う、という、一見矛盾したように見える真理を理解する
  3. 人間の行動原理
    1. 欲求の獲得か、痛みの回避か
    2. 痛みを避けて、快楽を得る
    3. 快に集まり、不快から離れる
    4. 何を痛みを感じ、何に快楽を感じるのか?
      1. これが人によって違うだけ
        1. 欲求を満たす形が違う
        2. 何に苦痛を感じるのかが違う
      1. ヒトラー
        1. 人々を抑圧することに喜びを感じた
      2. マザーテレサ
        1. 人に愛を与えることに喜びを感じた
      3. 根源的な動機付けは同じ
      1. 休みの日にダラダラする人
      2. ジムで汗を流す人
      3. 根源的な動機付けは同じ
    5. 短期的な視点か、長期的な視点か
      1. 短期的には快楽だが、長期的には痛み
        1. 例:ギャンブル、暴飲暴食など
      2. 短期的には痛みだが、長期的には快楽
        1. 例:ダイエット、資格試験の勉強など
    6. ポイント
      1. 結局、欲求の獲得、痛みの回避が行動の源泉になっている
      2. 多くの場合、人は短期的な欲求に従って生きている
      3. 短期的な欲、目先の欲に抗えない、という性質がある
  4. マズローの欲求5段階説
    1. 5つ(プラス1)の欲求
      1. 貢献の欲求
      2. 自己実現の欲求
      3. 承認欲求
      4. 愛と所属の欲求
      5. 安全の欲求
      6. 生理的欲求
    2. 欲求には階層がある
    3. 下が満たされると、次の階層の欲求を満たしたくなる、と言われている
      1. 必ずしも、その通り、とは言い切れない
    4. 色んな欲求がある、ということを知っておくことが大切
      1. 十分な資産を持っているのに、バリバリ働き続ける人を見て
        1. もう働かなくても、悠々自適に暮らせばいいのに・・・
        2. 自己実現の欲求があるから
      2. 寄付をする人に対して
        1. 売名行為だ、なにか裏がありそう
        2. 貢献の欲求があるから
      3. 露出が多めの服装の女性に対して
        1. 男を誘惑してるのか
        2. そういったファッションが好きなだけ
          1. 自己表現の一種
          2. 自己実現の一つの形
  5. もっとも強い欲求
    1. 承認欲求
      1. 人は認められたい生き物
        1. 自分で自分を認めたい
        2. 他の誰かに認めてほしい
      2. 人間の欲求のなかで最も強い欲求
    2. 自己重要感を満たしたい生き物
      1. 自分が価値のある存在だと感じること
    3. 誰もが持っている欲求
      1. 程度や満たす形は人それぞれ
      1. ブランド品で着飾った人
      2. ブランド品を身に着けるのってどうなの?っていう意見の人
      3. どちら側も承認欲求
      1. SNSでリア充生活をアピールしている人
      2. そういう発信するのってどうなの?という意見
      3. どちら側も承認欲求
    4. 人は自分の承認欲求を満たそうとしている、ということを理解する
      1. これがコミュニケーションのスタートライン
    5. ポイント
      1. 相手に重要感を持たせる
      2. 相手を理解して認めてあげる
      3. 否定しない
  6. 人は自分なりの正義で生きている
    1. 人はみんな、自分なりの正義で生きている
    2. 自分なりの正解で生きている
      1. 自分が正解だと信じているものに従って生きている
    3. 争いごと
      1. 正解と不正解のぶつかり合いではない
      2. 正解と正解、正義と正義のぶつかりあい
    4. 自分の正解を押し付けるだけだと、反発が生まれるだけ
    5. ヒットソングの歌詞
      1. ひとはそれぞれ正義があって、争い合うことは仕方がないのかもしれない、だけど僕の嫌いな彼も、彼なりの理由があると思うんだ
        1. まさにその通り
  7. 人は皆、自分なりに一生懸命生きている
    1. 人は皆、本人なりに頑張って生きている
    2. その生き方は人それぞれ
      1. 大企業勤務
      2. フリーター
      3. 引き籠り
      4. でも、それぞれ、本人なりの思いや葛藤がある
    3. ちゃんと敬意を持って接しましょう
      1. そのスタンスが大切
    4. 頑張ってるかどうかというのは、本人のものさしの中でどうかということ
      1. 人は主観的な生き物
      2. 人は感情の生き物
    5. 本人の主観的な部分、感情を受け止めてくれる人は好感を持たれやすい
      1. 人が集まる人の特徴
  8. なぜこれらを理解しないといけないのか?
    1. 無意識でいると、自分の正解を押し付けて、自分と異なる意見や考えを否定してしまうから
    2. これは大きなところでも、小さなところでも
      1. 根底となる価値観や考え
      2. ちょっとした意見
    3. 自分と異なる意見や考えが出た時に、無自覚に否定したり、マウントを取ろうとしている人は多い
      1. 恋愛関係が上手くいかない人は特にそう
    4. なぜなら
      1. 人には承認欲求がある
        1. 自分が正しいと思いたい
        2. 自分の正しさが認められることで、自分の承認欲求が満たされる
        3. 自分の承認欲求を満たそうとして、自分の考えが正しいことを認めさせようとする
        4. そのために、相手の意見や考えを否定してしまう
        5. その結果、相手の承認欲求は満たされない
          1. 自己重要感が満たされない
        6. この人と一緒にいても満たされないと思われて、離れていってしまう
    5. 人と良好なコミュニケーションを取りたかったら
      1. まずは相手を満たすことが重要
      2. この人といると自分は満たされる、と思ってもらえると、もっと一緒にいたい、もっと関わりたいと思うようになる
      3. その為には、自分にも承認欲求があり、相手にも承認欲求があることを知っておく必要がある
      4. 相手の承認欲求を満たす必要があるし、自分の承認欲求を満たそうとして相手を否定してしまう、ということを避けなければならない
      5. ここは凄く重要なポイント
    6. 感覚的にできる人はいる
      1. 感覚的にできないのであれば、理論を学び、意識して実践すれば、できるようになる
      2. これこそが凡人の戦略
    7. 抽象的に聞こえたかもしれない
      1. 何度も復習して、今回学んだ知識を持ちながら、色んな人を、自分自身を見ていくと、色んな事例と紐づいて理解できるようになる