1. ❶終局処分
   1. ①公訴事実
   2. ②罪名及び罰条
   3. ③求刑意見
2. ❷犯人性
   1. ①間接事実
      1. 1⃣　認定した間接事実の概要
         1. 間接事実の類型
            1. 事件現場等における遺留物・遺留痕跡とＡとの結びつきを示す事実
            2. ex.指掌紋，足跡，血痕，体液
            3. 事件に関係する物品等とＡとの結びつきを示す事実
            4. ex.犯行供用物件，被害金品
            5. 犯人の特徴が犯行当日のＡの特徴に合致ないし酷似する事実
            6. ex.容姿，体格，年齢，服装，所持品その他の特徴
            7. Ａに事件を実現する機会があった事実
            8. ex.前足，後足
            9. Ａが事件を実現することが可能であった事実
            10. ex.犯行遂行能力，技能，土地鑑，金品の管理等の立場，ＡとＶの関係
            11. 犯行前後におけるＡの事件に関する言動
            12. 犯行前
            13. ex.犯行準備，犯行計画，罪証隠滅のための布石，逃亡準備，犯行の事前打ち明け
            14. 犯行後
            15. ex.犯行による利益の享受，有罪意識の表明（罪証隠滅，アリバイ工作，逃亡等），犯罪による知識の表明
            16. Ａに事件の動機・目的となり得る事情があった事実
            17. 事件・犯人側の事情
            18. Ａ側の事情
      2. 2⃣　認定プロセス
         1. 間接証拠
            1. 〔認定根拠が供述証拠の場合〕信用性の検討
            2. 考慮要素
            3. 他の証拠・事実との整合性
            4. 供述者と「事件・Ａ・Ｖ等」との利害関係
            5. 供述態度・供述過程
            6. ex.供述経過，供述の一貫性，供述変遷の有無，記憶の保持状況
            7. 供述内容
            8. ex.詳細さ，具体性，迫真性，臨場感，真実の吐露，事実認識時の意識状態，重要事項の欠落の有無
         2. 間接事実
            1. 間接証拠…
         3. ※　Ａ・共犯者供述は用いない！
      3. 3⃣　意味づけ
         1. (1)　推認理由
            1. 経験則・論理則
         2. (2)　推認力の程度
            1. a　反対仮説の検討
            2. b　結論
            3. 「強く推認させる」/「相当程度推認させる」/「一応推認させるが，その推認力は限定的である」
         3. (3)　犯人性立証上の位置づけ
            1. 当該間接事実の立証の確実性・難易度
   2. ②Ａ・共犯者の供述を除く直接証拠
      1. 直接証拠＝ⅰ　犯人の犯行状況の目撃＋ⅱ　目撃した犯人をＡと識別
         1. 1⃣　検討対象となる供述概要の明示
         2. 2⃣　信用性の検討
            1. 考慮要素
            2. 他の証拠・事実との整合性
            3. 供述者と「事件・Ａ・Ｖ等」との利害関係
            4. 供述態度・供述過程
            5. 供述内容
            6. ㋐位置関係・視力や現場の明るさ等の視認可能性，視認時の意識状態，視認時間・経過等（目撃供述），㋑識別根拠・方法，時間経過，面識の有無等（識別供述）を意識して検討
   3. ③犯人性に関する共犯者供述
      1. 1⃣　検討対象となる供述概要の明示
      2. 2⃣　信用性の検討
         1. 考慮要素
            1. 他の証拠・事実との整合性
            2. 供述者と「事件・Ａ・Ｖ等」との利害関係
            3. 供述態度・供述過程
            4. 供述内容
            5. ㋐引き込みの危険性，㋑身代わりの危険性，㋒共犯者自身の刑事責任免脱・軽減のために，犯人であるＡの刑事責任の免脱・軽減を企図しているのではないかを意識して検討
   4. ④犯人性に関するＡ供述
      1. 1⃣　検討対象となる供述概要の明示
      2. 2⃣　信用性の検討
         1. 考慮要素
            1. 「秘密の暴露」の有無
            2. 他の証拠・事実との整合性
            3. 供述態度・供述過程
            4. 供述内容
   5. ⑤総合評価・立証方針等
      1. 1⃣　総合評価
      2. 2⃣　立証方針等
         1. (1)　間接事実型の立証と直接証拠型の立証のいずれが適切か
         2. (2)　いずれの間接事実を立証の柱として選定すべきか
         3. (3)　(2)の柱となる間接事実をどのような間接事実や証拠関係で補強すべきか
         4. 各間接事実の立証の確実性・難易度等を考慮
   6. 共同正犯事件の場合は，各Ａごとに検討
3. ❸犯罪の成否等
   1. ①構成要件該当性
      1. 1⃣　客観面（共同正犯事件の場合でも，各Ａの検討事項は共通）
         1. (1)　問題となる構成要件要素
            1. ㋐　構成要件要素の摘示
            2. ㋑　問題とならない構成要件要素の簡潔な認定
            3. ㋒　問題となる構成要件要素の指摘
         2. (2)　問題となる構成要件要素１
            1. ㋐　意義（法解釈）
            2. ㋑　事実認定
            3. a　積極証拠に基づく事実認定
            4. 間接事実
            5. 間接証拠
            6. 〔認定根拠が供述証拠の場合〕信用性の検討（左記参照）
            7. ※　Ａ・共犯者供述を証拠として使用可
            8. 間接事実
            9. 間接証拠…
            10. 直接証拠
            11. 〔認定根拠が供述証拠の場合〕信用性の検討（左記参照）
            12. ※　Ａ・共犯者供述を証拠として使用可
            13. b　消極証拠の検討
            14. Ａの弁解
            15. (a)　弁解内容の摘示
            16. (b)　(a)の法的意味・法的主張を摘示
            17. (c)　（信用性の認められる）積極証拠で(a)を排斥できるか検討
            18. (d)　(a)に沿う消極証拠の有無，意味も検討
            19. ㋒　法的評価（当てはめ）
         3. (3)　問題となる構成要件要素２……
      2. 2⃣　主観面（共同正犯事件の場合，各Ａごとに検討）
         1. a　故意
            1. (a)　意義（法解釈）
            2. (b)　事実認定
            3. a　積極証拠に基づく事実認定
            4. 間接事実
            5. 間接証拠
            6. 〔認定根拠が供述証拠の場合〕信用性の検討（左記参照）
            7. ※　Ａ・共犯者供述を証拠として使用可
            8. 間接事実
            9. 間接証拠…
            10. 直接証拠
            11. 〔認定根拠が供述証拠の場合〕信用性の検討（左記参照）
            12. ※　Ａ・共犯者供述を証拠として使用可
            13. b　消極証拠の検討
            14. Ａの弁解（上記参照）
            15. (c)　法的評価（当てはめ）
            16. 認識的要素と意思的要素の区別を意識
         2. b　その他の主観的構成要件要素
            1. (a)　意義（法解釈）
            2. (b)　事実認定
            3. a　積極証拠に基づく事実認定
            4. b　消極証拠の検討
            5. (c)　法的評価（当てはめ）
      3. 3⃣　共犯性
         1. (1)　共同実行の事実
            1. 〔実行共同正犯〕改めて論じる事柄なし
            2. 〔共謀共同正犯〕非実行犯につき，実行行為に準ずる重要な行為の認定
         2. (2)　共同実行の意思（共謀）（共同正犯事件の場合，各Ａごとに検討）
            1. 考慮要素
            2. 犯意の相互認識
            3. ＝各Ａが各犯意を相互に認識したこと
            4. 正犯意思
            5. ＝各Ａが，相互に相手の行為を利用・補充し合い，自己の犯罪として主体的に犯罪を実現しようとする意思
            6. 主従等の関係/動機，共同実行すべき事情の共有/犯罪行為に関する話合い/準備，犯罪遂行，罪証隠滅等の役割分担/犯罪実現による利益の分配，満足度等を考慮
   2. ②違法性，責任，訴訟条件（※特に問題にならない場合，論述不要）
      1. 1⃣　違法性阻却事由
         1. 上記構成要件該当性の検討の例による
      2. 2⃣　責任阻却事由
      3. 3⃣　訴訟条件
   3. ③罪数関係（※単純一罪の場合，論述不要）
      1. 1⃣　結論
      2. 2⃣　簡潔な理由
   4. ④その他の犯罪の成否
      1. 1⃣　法律上，犯罪が成立し得るか
         1. 送致罪名を処理罪名としなかった場合は，送致罪名に係る事実が成立しない理由を論述
      2. 2⃣　犯罪が成立し得るとして，終局処分の対象としなかった理由
4. ❹情状関係
   1. ①Ａに不利な事情
      1. 1⃣　犯罪事実固有の又はこれに密接に関連する事情
         1. ex.犯行態様/結果/犯行動機・原因/犯行後の状況/被害感情
      2. 2⃣　一般予防
         1. ex.犯罪の模倣性/他の事件との比較/社会に与えた影響
      3. 3⃣　特別予防
         1. ex.前科・前歴の有無/Ａの性格/反省の情/再犯可能性/その他Ａの一身上の情状
   2. ②Ａに有利な事情
      1. 「①Ａに不利な事情」と同様の考慮要素を考慮して論述
   3. 共犯事件の場合，各Ａ共通の事情と各Ａ個別の事情とに分け，それぞれ不利な事情と有利な事情を論ずる