単糖類
C6H12O6
希硫酸などを用いても加水分解されない
単糖類は全て還元性がある
種類
グルコース(ブドウ糖)
酸素を間に含んだ6員環構造
構造異性体
α-グルコース
ヘミアセタールのOHが六員環の下に突き出る
β-グルコース
ヘミアセタールのOHが六員環の上に突き出る
鎖式グルコース
水溶液中では6員環構造が鎖式に変化し、 3種類の異性体の平衡状態となる
アルデヒド基を持つ
還元性を示す
フェーリング反応
銀鏡反応
ヘミアセタール化
炭水化物を構成する最小の糖類
甘みを持ち、水によく溶ける
フルクトース(果糖)
ガラクトース
二糖類
C12H22O11
2分子の単糖類(アルコール)がエーテル結合で結合
加水分解によって2分子の単糖となる
種類
マルトース(麦芽糖)
水あめ
水によく溶け甘味を持つ
α-グルコース(単糖)2分子が1位と4位のヒドロキシ基(-OH)で 脱水縮合して形成
この時、縮合することで作られたエーテル結合を グリコシド結合(α-1,4-グリコシド結合)という
マルトースの右側にはヘミアセタール構造有り
開環するとアルデヒド基になる部分有り
水溶液は還元性を示す
開環すると鎖状構造になる
酵素マルターゼまたは希酸で加水分解
2分子のグルコース
スクロース(ショ糖)
さとうきび、テンサイ
α-グルコース(単糖)1位のヒドロキシ基(-OH)と β-フルクトース(裏)2位のヒドロキシ基で脱水縮合して形成
α-グルコースの1位炭素とβ-フルクトースの 2位炭素が酸素原子を挟んで結合
ヘミアセタール構造の部分で脱水縮合
アセタール構造になっている
開環構造が取れない
還元性を示さない
スクロースを加水分解
転化
グルコースとフルクトースの等量混合物
転化糖
はちみつ
転化糖の水溶液は還元性を示す
セロビオース
α-グルコース2分子のうち、一方の分子を180℃回転させ、 1位と4位のヒドロキシ基(-OH)で脱水縮合して形成
ヘミアセタール構造がある
開環する
還元性を示す
セルロースの加水分解で生じる
甘味はほとんどない
セロビアーゼまたは希酸で加水分解
グルコース
ラクトース(乳糖)
哺乳類の乳汁
グルコースとガラクトースが縮合した構造
還元性を示す
ラクターゼまたは希酸で加水分解
グルコース
ガラクトース
酵素
酵素チマーゼ (酵母)
グルコースやフルクトースなどの6炭糖は 酵素群チマーゼによってアルコール発酵を起こす。
タンパク質
穏和な反応条件(最適pH,最適温度)
立体構造が変化
変性し失活
タンパク質を主体とする触媒作用を有する物質
生体内のほとんどの化学反応の触媒をしている
基質特異性
特定の反応だけを触媒する
特定の化合物または一群の化合物にしか作用しない
多糖類
(C6H10O5)n
10個以上の単糖類が結合
種類
植物の多糖類
デンプン
米・イモ
アミロースとアミロペクチンの混合物
アミロース(20~25%)
1位と4位のヒドロキシ基(-OH)の間で 脱水縮合した構造
αグルコース約6分子で1回転する 直鎖上らせん構造
熱水に溶ける
親水コロイド溶液
ヨウ素デンプン反応 濃青色
アミロペクチン(75~80%)
ヒドロキシ基(-OH)の1,4結合と1、6結合が 存在した構造
分枝状らせん構造
らせんの長さは短め
熱水にも溶けにくい
白色沈殿が起きる
ヨウ素デンプン反応 赤紫色
セルロース
葉っぱ、木の幹の皮、植物の細胞壁など
水素結合が規則正しく生じる 直鎖構造
分子同士は硬く結びつく
熱水にも溶けない
有機溶媒にも溶けない
シュバイツアー試薬に溶ける
ヨウ素デンプン反応はしない
動物体内に存在する多糖類
グリコーゲン
動物体内、主に肝臓や筋肉に存在