1. 「定性的」なものは暗記 「定量的」なものは試行錯誤する
    1. 定性的な「結論」だけにとらわれるのは危険
    2. 定性的な事柄と定量的な事柄を学ぶときは、別々にではなく、なるべくセットにして学ぶとよい
    3. 定量的なことが軽視されすぎている結果、多くの国民は意味や過程と切り離された定性的な「結論」だけに情緒的にとらわれ、右往左往しがちである
  2. 解決のためには「要因の個数」に留意する
    1. 難題を解決するための要因を1つにしたがる傾向がよくある
    2. 難題の解決には、単純な1変数的発想を持ち込まないことを心がけたいもの
    3. 物事の解決のための要因の個数がたくさん挙げられているときは、上手に整理し直してその要因の個数を3つぐらいに抑えることも検討してみるとよい。
  3. 規則性の理解のために必要なこと
    1. 「2」より「3」で試すことが大切
    2. 最初に具体例から「規則」を理解するときは、一般化した「規則」も理解できるようなもので学ぶことが大切
      1. あみだくじの規則を知らない小さい子供たちに、その規則を教える場面で考える。当然、たて棒を何本か引き、そのたて棒どうしの間に何本かの横棒も引いて、具体的に上から線をたどっていくことによって規則を教えるだろう。  そのとき、もしたて棒が2本しかないあみだくじの場合は、横棒にぶつかるごとに左に行ったり右に行ったりするだけである。これだけで何本ものたて棒が引かれている一般のあみだくじの規則を理解できる子供もいるだろうが、多くの場合は無理である。ところが、たて棒が3本のあみだくじで具体的に教えると、多くの子供たちは何本ものたて棒が引かれている一般のあみだくじでも、正確に線をたどることができるようになる。
      2. あみだくじのたて棒の本数に限らず、各自然数1、2、3、…に対して成り立つ性質を子供たちに教えるとき、「3」で教えるとだいたい一般的な性質も理解できる
    3. 「2」しか説明しない方法、「一般のn」しか説明しない方法、この両極端に走らないように注意を払わなければいけない
      1. 初めて学ぶ者に対していきなりn次元の世界のについて話すのも困りもので、具体例のない規則の説明は、長期的で主体性のある学習を図れない