とは
薄膜シリコン太陽電池
画像
sony-dsc.jpg
m-kagaku-opv.jpg
参考文献:環境ビジネス_HP
太陽光発電の仕組み
シリコン2-1.png
DSSC2-2.png
シリコン系
軽量太陽電池
薄膜シリコン型/アモルファスシリコン太陽電池
とは:HP
薄膜シリコン型_01.png
数μm(1000分の1ミリメートル)以下のごく薄いシリコン膜を使った太陽電池の総称。
規則正しい結晶構造を持たないシリコン(アモルファスシリコン)で作製されている。
微結晶シリコン薄膜を基板上
シリコンの使用量を削減できる太陽電池として開発
薄膜系シリコン太陽電池_01.png
モジュール化
極めて薄いシリコン膜を用いる:HP
軽くてフレキシブルなモジュールを作る:HP
pin接合型太陽電池:HP
プラズマ CVD 法 にて基板上にシリコン薄膜を作製:PDF
性能:
長所
プラスチックなどの柔軟な素材上に半導体を形成
自由に曲げることのできるフレキシブルな太陽電池を作ることが可能:HP
高温環境下での出力低下が少ない
エネルギーバンドギャップの値
1.7 eV(1.1 eV:結晶性シリコン):HP
短所
変換効率は9%とあまり高くない
光劣化現象
直射日光などの強い光をあてるとアモルファスシリコン内部の水素結合が切れてしまい出力が低下
ステブラー・ロンスキー効果の他、初期劣化など
ステブラー・ロンスキー効果
太陽光を長期間浴びるとセルの出力が低下すること
原材料
シリコンや化合物などのを、基盤上に薄い膜として形成した太陽電池
長所:従来の結晶シリコン太陽電池と比べて製造コストが安く、柔軟性をもたせることもできる
コスト
シリコン使用量は結晶型に比べて1/100程度。:HP
製膜工程が200℃以下:HP
低コストで生産でき、:HP
製造コストを低く抑えられる。:HP
応用:
大型基板や柔軟性のある基板への利用が可能:HP
建材一体型太陽電池:HP
結晶粒が 50~100 nm 程度の微結晶シリコンを用いて,アモルファスシリコンと微結晶シリコンを積層した多接合太陽電池が実用化:PDF
構造
アモルファスシリコン
薄膜多結晶シリコン
紹介HP
太陽光発電研究センター
太陽光発電協会
シリコン結晶系_01.png
実用化(軽量)
株式会社カネカ
薄膜シリコンハイブリッド太陽電池 - カネカ:HP
制せい方法
設置例
薄膜シリコンハイブリッド太陽電池
神奈川県
ナイスロイヤルテラス白楽
設備容量
3.22kW
設置写真
薄膜太陽電池_01.jpg
コスト
30万円/Wh
薄膜シリコンタイプ:HP
大阪府
泉佐野市立日根野中学校
設置容量 10kW
太子町立山田小学校
設置容量 19.8kW
兵庫県
兵庫県立大学 豊岡ジオ・コウノトリキャンパス
設置容量 10.50kW
京都府
京都市立京都工学院高等学校
設置容量 35.3kW
NewPOwer(台湾)
丸文株式会社
薄膜シリコンモジュール;:HP
福島県西白河郡
1.3MW
愛知県一宮市
23kW
北海道苫小牧市
46.5kW
埼玉県蓮田市
5.12kW
沖縄県豊見城市
300kW
兵庫県丹波市
49.96kW
兵庫県洲本市
24.96kW
兵庫県豊岡市
24.96kW
京都府福知山
5.36kW
シャープ
PDF
NS-F135G5
NA-F121GK
富士電機
富士電機
鋼板一体型太陽電池モジュール
フィルム型アモルファス太陽電池「
FWAVE社
2014年譲渡
薄膜太陽電池_03.jpg
GS Solar(中国)
三菱ケミカル株式会社
鋼板型シリコン薄膜太陽電池
神奈川県
相模鉄道株式会社 弥生台駅
20.00 kW
設置写真
薄膜太陽電池_04.jpg
公立大学法人 横浜市立大学附属病院
19.04 kW
設置写真
薄膜太陽電池_05.jpg
小田急電鉄株式会社 東海大学前駅
5.52 kW
設置写真
薄膜太陽電池_04.png
京浜急行電鉄株式会社 南太田駅
1.66 kW
設置写真
薄膜太陽電池_06.jpg
薄膜シリコン太陽電池
シート 一体型設置
神奈川県
薄膜太陽電池法面
5.0 kW
屋根PV設置
福岡県
黒崎自社事務所
5.0 kW
屋根PV設置
福岡県
KF社
5.0 kW
CORETEC:HP
鋼板製一体型
PVSHスマートルーフ
屋根材一体型太陽電池
アモルファスシリコン
3セル太陽電池
防草発電シート
2層セル
アモルファスシリコン/a―SiGe太陽電池
岡山県
倉敷市
49.90 kW
10.26 kW
津山市
49.68 kW
真庭市
20.52 kW
山口県
柳井市
2.7 kW
福島県
川俣町
47.25 kW
浮体発電モジュール
アモルファスシリコン
岡山県
倉敷市
47.88 kW
フジプレアム株式会社
超軽量太陽電池モジュール「希」
単結晶:多結晶:希/フジプレアム株式会社
神奈川県
湘南藤沢地方卸売市場
1.2 MW
AGC株式会社
超軽量ソーラーパネル
ライトジュール/旭硝子株式会社
兵庫県
関西工場高砂事業所
今はなし?
設置写真
薄膜太陽電池_07.jpg
ガラス一体型太陽電池
単結晶
サンジュール
東京
日本橋ダイヤビルディング
設置写真
ヒューリック荻窪ビル
設置写真
サンジュール
神奈川県
キリンビール株式会社 横浜工場
3.71 kW
設置写真
東日本旅客鉄道株式会社 JR武蔵溝ノ口駅
0.86 kW
福岡県
小倉駅小倉城口ペデストリアンデッキ
設置写真
薄膜太陽電池_08.jpg
透過性
スフェラーパワー株式会社
球状太陽電池
スフェラー®テキスタイル
北海道
防災用の発電テント
実用写真
薄膜太陽電池_09.jpg
NEDO白書:PDF
化合物系太陽電池:PDF
とは
シリコン以外の物質を混ぜ合わせて作られる太陽電池
人工衛星に装着される太陽電池
シリコンは宇宙線に対する耐性が弱い
宇宙で活躍
モジュール化
一般的に光の吸収率が高く、太陽電池の薄膜化が可能
性能
長所
青板ガラスの上に太陽電池を作れる
金属箔やプラスチックの基盤を使って、軽量でフレキシブルな太陽電池を作ること
一般的に光の吸収率が高く、太陽電池の薄膜化が可能
低コストなものから高性能なものまで作り分けることが可能
「シリコンの供給量問題」の影響を受けないのが大きなメリット
薄くて省資源、量産しやすい
低コスト製造が可能
製造時の環境負荷が低い
変換効率が比較的高く、少ない量の材料で生産可能、温度変化に強いなどの優れた性質があります。
短所
変換効率が低め。
種類
CIS薄膜 太陽 電池
とは
太陽光発電のススメ
CIS太陽電池_01.jpg
銅(Cu)、インジウム(In)、セレン(Se)の3つの元素を主原料とする化合物半導体系太陽電池 3つの主原料の頭文字C,I、Sを組み合わせ。 光吸収係数が大きいため薄膜化が可能 CIS太陽電池では2~3μmと100分の1程度で製造可能:HP
モジュール化
製造する際にセルと電極をモジュール上一括して形成
結晶系シリコン太陽電池と比較して部分影の影響が小さくて済む:HP
性能
長所
薄膜化により資源を有効活用できる
光吸収係数がシリコン系太陽電池の約100倍あり、薄膜化が可能
資源量が少なくて済む:HP
暑さに強い
高温時の出力低下が少ない
温度係数が小さく高温時の出力低下が小さい:HP
結晶シリコン型の太陽電池に比べて「温度係数」が高い
素材の温まりにくさを示す数字:HP
同じ炎天下の元に置いても熱を持ちにくく、暑い夏でも変換効率が低下しにくい:HP
アニール効果で出力が向上する
直射日光に当たることによるアニール効果で出力が一時的に向上
結晶系シリコン太陽電池などよりも夏場の日差しの強い時期に性能を発揮:HP
影になっても発電量が落ちにくい構造
モジュール上に部分的な影ができた場合の出力低下が少ない:HP
影がかかった部分が発電しにくくなり、影がかかっていない部分では発電。
設置環境の影響を受けにくい
CIS太陽電池_02.png
結晶シリコン型の太陽電池モジュール
太陽電池(セル)が直列につながっているので1つの太陽電池(セル)に影がかかると太陽電池モジュール全体の電流が流れにくくなる。
製造コストが安い
製造工程が大量生産向きなためスケールメリットによる低価格化が可能
研究開発が進み、シリコンの原料価格が高騰したこともあって市場に出るようになり普及
短所
変換効率の低さ
9-14%
結晶系シリコン太陽電池と比較して変換効率が低い
海外で研究;高効率化のためにバッファ層に人体に有毒なカドミウム(Cd)を含む硫化カドミウム(CdS)を用いている
カドミウムなどの有害物質を使用する製品もある
コスト
応用
構造
実用化
神奈川県
H26
県有施設薄膜太陽電池導入事例
冨士電機
2005
実施例
PDF報告書
ソーラーフロンティア
世界最高変換効率23.35%
NEDO
2019.1.18
CIS太陽電池_03.jpg
徳島県
株式会社西淵ストレート工業
503.2 kW
設置写真
CIS太陽電池_04.jpg
高知県
株式会社山﨑技研
448.7 kW
設置写真
CIS太陽電池_05.jpg
山梨県
株式会社くろがねや
198.6 kW
設置写真
CIS太陽電池_06.jpg
株式会社小泉
412.3 kW
設置写真
福岡県
信和鋼板株式会社
209.5 kW
設置写真
茨城県
関鐵工
49.5 kW
設置写真
栃木県
東山田
41.5 kW
設置写真
神奈川県
日産自動車
39.0 kW
設置写真
湘南ファーム
44.00 kW
設置写真
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災害対応型サービスステーション
千葉県
昭和シェル石油
4.55 kW
設置写真
CIS太陽電池_07.jpg
神奈川県
昭和シェル石油
4.8 kW
設置写真
CIS太陽電池_08.jpg
紹介HP
CIGS太陽電池
とは
銅(CU)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、セレン(Se)を組み合わせたもの
モジュール化
性能
長所
省資源でなおかつ多結晶シリコンに次ぐ性能が出せる太陽電池です。量産性やデザイン性が良く、価格を下げる余地も大きいと思われます。
短所
現状では、変換効率が多結晶シリコン太陽電池に2割程度及びません。
コスト
応用
構造
実用化
グローバルソーラーエナジー社
エコホールディングス株式会社
PowerFLEX/グローバルソーラーエナジー社
神奈川県
オージーフィルム株式会社山北工場
79.20 kW
設置写真
CIGS太陽電池_02.png
京浜急行電鉄株式会社 金沢文庫現業事務所 建物曲壁面設置
14.85 kW
設置写真
CIGS太陽電池_03.png
株式会社リビエラリゾート 逗子マリーナ
3.71 kW
設置写真
CIGS太陽電池_04.png
電池推進船 らいちょうS
0.80 kW
設置写真
CIGS太陽電池_05.png
滋賀県
野洲市 トラックコンテナ
設置写真
CIGS太陽電池_06.png
奈良県
香芝市 コンテナ壁面設置
設置写真
CIGS太陽電池_06.png
香芝市 農業ハウス
設置写真
CIGS太陽電池_06.png
山梨県
北杜市
法面設置
設置写真
CIGS太陽電池_07.png
CIGS太陽電池_01.png
銅などの化合物を用いるCIGS太陽電池
紹介HP
CdTe太陽電池
とは
カドミウム(Cd)、テルル(Te)
毒物のカドミウムを使いますが、製造時に使うエネルギーが少なく、実は環境性能が良い太陽電池です。
日本では売られていませんが、価格が安く、欧米などで大規模発電所に利用され始めています。
モジュール
性能
コスト
応用
構造
実用化
ファースト・ソーラー社
Thin-film CdTe
栃木県
FS那須郡那須町高久甲1発電所
1.96 MW
設置写真:HP
FS那須郡那須町高久甲2発電所
1.96 MW
設置写真:HP
FS宇都宮市宝木本町2発電所
1.96 MW
設置写真:HP
紹介HP
GaAs系太陽電池
とは
GaAs太陽電池は、Ⅲ族のガリウム(Ga)とⅤ族のヒ素(As)を主原料とする化合物半導体からできているため、Ⅲ-Ⅴ族の化合物半導体系太陽電池に分類されます。
GaAs太陽電池は以下のような特徴を持つことから、単接合の太陽電池としては最も高い変換効率を誇り、2013年4月時点での最高変換効率は研究室レベルで28.3%に達しています。
用途
主に宇宙用に用いられるもので、集光すると40%以上の変換効率を発揮する超高性能太陽電池です。
非常に高価ですが、地上でも直射日光の多い国や地域での利用が検討されています。
モジュール
性能
長所
短所
コスト
応用
構造
実用化
紹介HP
コスト
応用
構造
実用化
薄膜太陽電池 jaxa
薄膜太陽電池_JAXA.jpg
イカロス
日本航空宇宙学会誌
各4つの太陽電池に従う
色素増感太陽電池
とは
ペクセル・テクノロジーズ株式会社
電極
光触媒としても知られている酸化チタンのナノ多孔膜を光電極
酸化チタンのナノ粒子でできた膜の表面:
可視光を吸収するための色素が吸着
材料
酸化チタン
酸化チタンのナノ粒子(20 nm;1 nmは、10億分の1メートル)を膜にした電極は、その表面積は1000倍以上!
つまり1cm2の面積で、1000cm2の表面積があります。
酸化チタン:紫外線しか吸収しない。表面に色素が吸着することで、可視光を吸収。 “色素増感”
類似例
カラー写真
カラー写真;一度光を吸収した色素は分解して壊れてしまう
DSSC:一つの色素が何回も何回も光を吸収することができる
仕組み
そこで、色素増感太陽電池では、酸化された色素に電子を渡す還元剤を電解液中に共存させることで、色素を再生し、再び光を吸収できる状態にもどします。
酸化チタンや銀塩写真で使われる臭化銀の表面に吸着した色素が光を吸収すると、色素の電子が、酸化チタンや臭化銀に注入されます。このとき色素は、電子を失った状態、つまり酸化状態となります。
WIKIPEDIA
色素増感太陽電池(しきそぞうかんたいようでんち、Dye Sensitized Solar Cell、DSC、またはDSSC)、
光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池の一種。
発明者であるスイス連邦工科大学ローザンヌ校のマイケル・グレッツェルの名からグレッツェルセルとも呼ばれる。
FUJIFILM
色素が光を吸収して電気に変える仕組みの有機系太陽電池
酸化物半導体の表面に色素を吸着させることにより変換効率が大きく向上することが確認
低照度環境での発電能力が高く、デザイン設計が可能
Sigma-Aldrich
色素増感作用は、カラー写真の基礎をなすものとして長い間利用されてきました1。一方、この原理を太陽光から電気への変換に用いる試みがなされましたが、100 nA/cm2を下回る非常に低い光電流を得ただけでした2。1980年代中頃には、高表面積を有する二酸化チタン(チタニアまたはTiO2)にカルボキシル基による結合を介してルテニウム系色素を化学吸着させることにより、mA/cm2のオーダーで光電流が得られ、最大44%の光電変換効率(IPCE:incident photon-to-current conversion efficiency、または外部量子効率[EQE:external quantum efficiency]とも呼ばれています)を達成しました3。その後まもなく、メソポーラスTiO2およびI3-/I- 酸化還元対を含む有機電解液を基盤とした色素増感太陽電池(DSC:dye-sensitized solar cell)が開発されました4,5。これらの先駆的発見以降、理想的ではない散乱光条件下でも高効率で発電できることが見込まれたほかに、比較的低コストで、製造工程で大きなエネルギーを必要とせず、軽量性・柔軟性・半透明性も有することから、DSC開発は産学界の大きな関心を集めています6。現在、典型的な溶媒および酸化還元対を用いて作製されたDSCでは、エアマス(AM:AirMass)1.5の照射条件で12.3%の変換効率7が得られていますが、最近ではチタニア系固体デバイスにおいて15%の変換効率が研究室レベルで報告されています8,9。本論文では、DSCデバイスの組立てに必要なコア材料、および太陽電池デバイスにおけるそれら材料の相互作用について述べます。
太陽光発電メリットデメリット
光を吸収する働きがある色素を使って発電
「色素増感」
:酸化チタンに色素を塗布することによって光に反応する
仕組み
酸化チタンに付着している色素に光が当たるとエネルギーを持ち、元の状態に戻ろうとして電子を放出します。電子はマイナスの電極へ移動し、電流を発生させて対極のプラスの電極側へ移動します。そして対極にあるヨウ素(I)が電子を受け取り、太陽電池内に再び電子を戻すことによって電気が作り続けられます。
モジュール化
さまざまなデザインの太陽電池モジュールとなる可能性
性能
長所
デザイン性が高いことと、
形も好き勝手に利用が可能
プラスチックシートを材料とすることで、変形可能なフレキシブルなセルを製造することができる。
プラスチック基板の場合ですと形状を曲げること
いろいろな種類の色素を選ぶことができる
薄く塗布するだけでも発電できる
透明電極を使用することができるため、色素の選択により多彩な色を見せることも可能である。
太陽電池といえば濃紺色が普通ですが、赤、青、黄、緑、紫、黒…といったようにカラフルな太陽電池
色ではシアン、マゼンタ、イエローの3原色を使えば、多くの色を生みだすことが出来
低コスト化の可能性。
簡単な材料で製造することができる
原料を多く必要としないため、環境負荷が小さい
シリコン太陽電池の製造コストと製造時のエネルギー消費量に比較して、低コスト、低エネルギーで生産
モジュールを大量生産することも可能
プリンタのような機械を使ってロール状のモジュールを大量生産することも可能
シートロールを材料にする連続生産プロセスはコストダウンにも有効と考えられる。
太陽光の入射角、光量にも影響をうけない特徴
建物壁面でも、曇りの日でも性能を発揮
室内光のような弱い光でも発電できる
短所
起電効率はシリコン太陽電池に比較すると劣る。
小型の試験用のサイズで最高変換効率15%[1]であるが、
EPFL-DSSC01.jpg
劣化が早い
電解質をゲル状にする研究
耐久性の向上が研究されている。
耐久性に弱点
電解液に蒸発しやすい液体(有機溶媒)の使用
現状では希少性が高い物質を使用しなければならない
改善策
蓄電可能な電池の研究
電解液の中に、蓄電機能のある電極を入れることで、発電した電力の一部を電極に蓄電
コスト
応用
例
照明器具やペンダント
インテリアにも使えるカラフルな太陽電池
実験用キットが販売されています。
・ペクセルテクノロジーズ:色素増感太陽電池実験キット
近い将来、携帯やノートパソコンなど、デザイン性が求められ、それほど電力を必要としないものに色素増感太陽電池が導入され、さらに屋根置きや住宅の外装材としてデザインされたものも出てくるとみられています。
集約型農業用、植物の育成などでは透光性と発電の両方から使える
平面型では設置が困難とされている場合への応用
構造
完全固体型色素増感太陽電池
リコー
光合成に似た発電メカニズム。
光が当てられると、それを吸収することで電子を放出する色素を用いた太陽電池
実用例
リコー
室内照明でも高い発電性能を発揮する固体型色素増感太陽電池モジュール「RICOH EH DSSCシリーズ」
DSSC太陽電池_01.jpg
日本写真印刷
独立電源型広告掲示板
島根県
テクノアークしまね
設置写真
DSSC太陽電池_03.jpg
くにびきメッセ
設置写真
DSSC太陽電池_04.jpg
DSSC太陽電池_05.jpg
EneLEAF(エネリーフ)
AKARIE
設置写真
DSSC太陽電池_06.jpg
デザインソーラーランタン
京都
京都市国際交流会館
設置写真
神奈川県
株式会社王将フードサービス 東神奈川駅西口店
設置写真
CIGS太陽電池_08.png
DSSC太陽電池_02.jpg
シャープ・フジクラ
壁面設置型太陽電池
奈良県
シャープ(株)葛城工場
設置写真
千葉県
(株)フジクラ佐倉事業所
設置写真
DSSC太陽電池_08.jpg
DSSC太陽電池_07.jpg
有機薄膜太陽電池
とは
参照:Wiki
次世代照明/TVの有機ELの逆反応として研究が進展
光エネルギー損失が0.7eVから1.0eVで無機太陽電池(0.5eV以下)に比べて大きいため、吸収できる太陽光エネルギー(禁制帯幅)に対して出力できる電圧が無機太陽電池に比べて小さく、高効率化の妨げになっていた[1]。
ロールツーロールでの印刷による製造が可能になるためコストの低下が期待されている[2]。
色素増感太陽電池よりもさらに構造や製法が簡便になると言われており、電解液を用いないために柔軟性や寿命向上の上でも有利なのが特長である。
理論的には15%の効率も可能とされる[1]。
21世紀に入ってから盛んに開発が行われるようになっている
課題:変換効率と寿命2016年2月 ドイツのヘリアテック(Heliatek)多接合型セルによる13.2%
変換効率:サウジアラビアの大学King Abdullah University of Science and Technology(KAUST)&リトアニアの工科大学Kaunas University of Technology(KTU) 2021年4月18.4%
透明酸化チタン電極を用いた有機薄膜太陽電池
OPV_01.jpg
参照:ALDRICH
有機薄膜太陽電池の開発の歴史
1986年:イーストマン・コダック社のC.W.Tangにより、有機薄膜太陽電池のプロトタイプ
有機電子供与体(有機p型半導体) 有機電子受容体(有機n型半導体) →接合したヘテロ接合(p-n接合)型太陽電池
電子供与体:銅フタロシアニン 電子受容体:ペリレンジイミド誘導体 PTCBI (3,4,9,10- perylenetetracarboxylic bis-benzimidazole)
光電エネルギー変換効率:1%台 最初のブレイクスルー
1991年、平本ら
p層とn層の間に電子供与体と電子受容体を共蒸着して作製したi層をもつp-i-n型素子
変換効率は1%弱、i 層において電子供与体と電子受容体が混合するバルクヘテロ接合が形成
1992年、N.S.Sariciftciら
電子供与性の導電性ポリマーであるMEHPPV からC60へ:超高速電荷分離(60 ns以下)を明らかに!
フラーレンが優れた電子受容体!
2001年、吉野らも
π共役系ポリマーとC60の混合膜の光ダイナミクスを検討
第2のブレイクスルー 導電性高分子からフラーレン誘導体への電荷分離の速度:45 fs程度
しかしながらこの頃、有機薄膜太陽電池のエネルギー変換効率は、1986年の1%から進展しなかった。
フラーレンにも問題があったからである。
有機溶媒に対する溶解度が悪く、電子供与体であるポリマーに対しフラーレンを高濃度で溶かすことができなかった。
1995年、A.J.Heegerらの報告により第3のブレイクスルー。
溶解性フラーレン誘導体の登場と、導電性高分子とフラーレン誘導体を混ぜ合わせた電荷分離層を形成するバルクヘテロ接合の利用
J.C.Hummelen,F.Wudlらが開発したPCBMをC60の代わりに用いると、MEH-PPV:PCBM=20%:80%のブレンド溶液の調製が可能
電子供与体と電子受容体の比を最適化可能
電子供与体と電子受容体を混合したバルクヘテロ接合層を利用
励起子とは:負電荷と正電荷の対のこと
分子における最低空軌道(LUMO)準位における電子の充填と最高被占軌道(HOMO)準位における電子の不在と解釈して
=励起状態にある有機分子
有機固体中、励起状態が伝播出来る距離(励起子の拡散長)は数nmから十数nmである
エネルギー変換効率1.5%
2001年、MEH-PPVをMDMO-PPVに替え、用いる溶媒によって異なる有機薄膜モルフォロジを最適化
エネルギー変換効率2.5%の素子
1.ヘテロ接合層に比べ広い電荷分離界面(電子供与体/電子受容体の界面)の面積をとること
2.数十nmレベルで相分離した混合層
→励起子を効率良く電荷分離界面に到達可能。
2002年、C.J.Brabec
ポリ-3-ヘキシルチオフェン(P3HT)とPCBMを組み合わせて、エネルギー変換効率2.8%
2003年、オーストリア、リンツのN.S.Sariciftciら
熱アニールまたは外部電圧による印加でポリマーの結晶化が促進されることを報告 3.5%のエネルギー変換効率
2005年、米国、UCLAのY.Yangら
110℃、10分間アニールにより、4.5%のエネルギー変換効率を達成
2005年、米国、Wake Forest大のD.L.Carrol ら
アニール温度、時間は155℃、5分間が最適とし、エネルギー変換効率4.9%
2006年、英国、インペリアルカレッジのD.D.C.Bradley
ポリチオフェンのレジオ選択性が薄膜モルフォロジと光電変換特性に与える影響を精査し、エネルギー変換効率4.4%
4%台から5%弱のエネルギー変換効率
P3HT-PCBMの組み合わせ:標準材料
材料の組み合わせ
分子の電子的特性や分子集合体形成能の最適化および向上
特性向上に果たす役割
銅フタロシアニンとペリレンジイミド
PPVとC60
P3HTとPCBM
π共役系高分子に電子不足部位を組み込み、分子内の電荷移動吸収に基づく長波長光吸収が可能な電子供与体が開発(図4)
フラーレンの共役系をさらに縮小し、電子受容体として56π電子共役系をもつフラーレンビスインデン付加体が開発
フラーレンビスインデン付加体は、高いLUMO準位をもち、高い開放電圧を与える傾向
素子構造に対する研究も進展し、太陽電池を直列につないだタンデム構造
裏面電極で反射してくる光を活性層でより効率よく吸収するための光学スペーサー
エネルギー変換効率向上のための戦略の例
エネルギー変換効率の向上のために、いくつかの改善すべき要素がある。
材料開発の観点からみた改善すべき要点を、例として2つ挙げる。
1つは電子受容体の開発
有機半導体はπ電子共役系化合物を基本骨格とするが、π共役して平面型の形状をもつ多くのπ電子共役系化合物は豊富なπ電子をもち、通常、電子供与体
共役系を拡張したπ電子共役系化合物はほぼ全て電子供与体になり得るので、レパートリーが多く、研究も進んでいる。
電子受容体
π電子共役系を曲げるか電子求引基でπ電子密度を減らすかしてエネルギー準位を変えなければならない。
フラーレンは曲がって、繋がって閉じて、球状になったπ電子共役系:最適。
フラーレンC60
電子親和力が高すぎて低い電圧しかとれない点 有機溶媒に対する溶解度が低い点
化学合成でフラーレンに有機基を取り付けたフラーレン誘導体
フラーレンの選択的な化学修飾が簡単ではないこと 混合物を与えたときに望みの生成物を分けて高純度化するときにコストがかかる
主としてPCBM類のみがこの研究分野で使われており、選択肢は多くない。
要素
電子集合体と電子受容体の組織構造の構築
2種類の材料の接合様式 電子供与体と電子受容体のブレンド溶液 スピンコートして得られるバルクヘテロ接合
望みの組織構造を得ることが難しく 理想的な相分離構造を構築
電子供与体と電子受容体が相互に入り組んだ構造(図7)が電荷分離、電荷移動において最適
素子特性の実例
電子供与体:P3HT 電子受容体:PCBMまたはSIMEF
異なる2種類の電子受容体を用いた有機薄膜太陽電池において、SIMEFを用いた素子では、その浅いLUMOを反映して、より高いVOC(図17)。
通常、高いVOCを得ようとすると、 JSCが下がってしまい、 VOCとJSCはトレードオフの関係。
SIMEFを用いた素子では、JSCを下げずにVOCを向上させることに成功
SIMEF:理想的なパッキング構造
分光感度特性:両者の素子で大きな違いがない(図18)
短絡電流密度において両者の間に差がほとんどなかったことと一致。
450 nm付近でSIMEFを用いた素子のほうが若干高いIPCEを示している。
フラーレン誘導体:SIMEFの吸収
PCBM、SIMEFはそれぞれ1,2-付加型,1,4-付加型の58π電子系を有するフラーレン誘導体で、1,4-付加型の化合物は、この付近に光の吸収をもつ。
有機薄膜太陽電池のメリット
画像
有機薄膜太陽電池_01.png
有機薄膜太陽電池_02.png
項目
建築の屋根材や外壁材とセットにして販売
軽量でさまざまな形にフレキシブルに変化できる
基板として硬さのある厚みのプラスチックなどに塗らなければ、布のように折り曲げたりすることが可能
丸みのある屋根の形状に合わせて張り付けられる。
軽いという点から自動車の屋根にも載せることができる
材料がわずかな量でも作ることができ
結晶シリコン型の太陽電池モジュールに比べて、製造コストが安い
有機薄膜には着色することも可能
プリンターのようにインク状の有機半導体を塗布することも可能
ロール状の薄膜太陽電池モジュールなどを大量生産
有機薄膜太陽電池のデメリット:HP
変換効率が低い
モジュール化
伊藤電子工業
2016
発電する窓」、透明な有機薄膜太陽電池で実現
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イデアルスター
駅舎用建材一体システム
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パナソニック
フィルム基板汎用品
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東レ
屋内センサー向け高効率有機薄膜太陽電池を開発
材料
Infinity PV社製 有機薄膜太陽電池材料
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応用
構造
有機薄膜太陽電池の光電変換 メカニズム
どのように太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換
有機薄膜太陽電池の光電変換メカニズムを図5にp-n型素子
光を当てると、主に電子供与体分子が光を吸収して励起され、励起子が生成
励起子が電子供与体と電子受容体の界面に移動
電子供与体から電子受容体に電子が流れて電荷分離状態を形成
電子供与体は電子を電子受容体に渡して自身はカチオン(ホール)となるとともに、電子受容体は電子を受け取ってアニオンとなる。
ホールが透明電極基板側に、電子がもう一方の電極に流れることにより、外部回路に電流が流れて太陽電池となる。
エネルギーダイアグラム(図6):光電変換メカニズム
電子供与体分子が励起され、HOMOにあった電子がLUMOに上がる。
電子はエネルギーダイアグラムの下へ向かって障壁なく流れる。
電子受容体のLUMOで電子を受け持つほうが安定であるため、電子供与体のLUMOから電子受容体のLUMOへ電子が移動し、電荷分離状態が達成される。
この状態で、電子供与体のHOMOに空きがあり(ホールがあり)、電子供与体のLUMOに1つ電子が入っている。
前者はラジカルカチオン、後者はラジカルアニオンである。
電子供与体のHOMOと電子受容体のLUMOの間のHOMO-LUMOギャップが大きいほど、有機薄膜太陽電池における開放電圧が向上する傾向
電子供与体のLUMOレベルと電子受容体のLUMOレベルが近すぎると効率の良い電荷分離が起こりにくく、現在のところ0.2から0.3 eV程度の差が必要
ホールはエネルギーダイアグラムの上へ向かって障壁なく流れ、電子供与体分子からインジウムスズ酸化物(ITO)電極へ到達する。
電子は、アルミニウム電極へ捕捉される。
光により電子が電池内部を仕事関数の大きいITO電極から仕事関数の小さいアルミニウム電極へ流れ、外部回路に電流を流せるようになる。
電気を通す伝導性の高分子素材(有機半導体)などをフィルム状のプラスティックに吹き付けた構造の太陽電池
原理
PDF
東京大
実用例
三菱化学
透明の有機薄膜太陽電池フィルム
宮城県 仙台
仙台市科学館エントランス
設置写真
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仙台国際センター内部渡り廊下
設置写真
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三菱ケミカル株式会社
有機薄膜太陽電池
光の透過性がある太陽電池(建物屋内の窓面)
神奈川県
東京急行電鉄株式会社 元住吉駅
0.13 kW
設置写真
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有機薄膜太陽電池外壁ユニット
大成建設株式会社
2016年
神奈川県
ZEB(ゼロエネルギービル)実証棟
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OPVシースルーモジュール
岡山県
三菱化学水島事業所
設置写真
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株式会社ソーシャルキャピタル
南三陸sun²有機ソーラー
宮城県
南三陸さんさん商店街
設置写真
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有機系太陽電池技術研究組合
緊急時自発光誘導デバイス
埼玉県
所沢市
西武線航空公園駅前と駅周辺の路上付近に計49個
設置写真
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JR東日本
有機薄膜太陽電池の駅での導入
栃木県
宇都宮市
日光線鶴田駅
設置写真:HP
資料
販売
材料
分析工房株式会社
有機EL材料(発光材料、輸送層材料)・有機薄膜太陽電池材料
富士フイルム_WAKO
色素増感太陽電池用色素(DSC色素)
東京化成
増感色素 [色素増感太陽電池(DSSC)材料] / Dye Sensitizers [Dye-Sensitized Solar Cell (DSSC) Materials]
電子材料
California Organic Semiconductors(Cal-OS)社製品
有機エレクトロニクス材料
BOC Sciences
有機エレクトロニクス材料
iChemicals Technologies
有機エレクトロニクス材料
Mateck
≫ スパッタターゲット
Nanocs
化学修飾付スライドガラス・カバーガラス
Novarials
導電性ペースト
PV Nano Cell
スクリーンエレクトロニクス材料
Solaris Chem
有機エレクトロニクス材料
Solaronix
有機エレクトロニクス材料
色素増感太陽電池用
Filgen
まとめサイト
ペクセル・テクノロジーズ株式会社
プラスチック色素増感太陽電池
Merck KGaA
色素増感太陽電池用有機色素
有機エレクトロニクス材料
基板ガラス
電極
屋上・屋根設置に適したモジュール
シャープ
薄膜モジュール<NA-F121GK>
18.0kg
屋内
シャープの色素増感太陽電池が離陸間近、屋内で高効率
京セラ
トヨタのプリウスにも太陽電池を供給
市場
新型・次世代太陽電池の世界市場を調査
発電効率
NEDO+シャープ
PDF
http://home.sato-gallery.com/research/solar_kihon/Chap4_v2.pdf
NEDO
2002
製造 工程
HORIBA
作製技術
スパッタリング
アルバック
薄膜太陽電池の特性解析、産総研がソフトを無償公開
ベクセルテクノロジー
製品
セル
厚さ
結晶系の10分の1から100分のⅠ
モジュール
アレイ
応用
電車
世界初「ソーラー電車
駅舎
補助金
東京都
企業
東芝
2014
PDF
住友化学
2012
PDF
スマートジャパン記事
2014
自治体
神奈川県
普及促進事業
太陽電池の種類と特徴