前書き
これが書きたかっただけ。
とはいえ、もう少し「ドキュメントを作る」ことに注目が集まってもいいのでは
Markdownが流行っていることだし
LaTeXユーザもたくさんいるのだし
というわけで初回は
マインドマップであらゆる文書を書く方法
自作ツールの宣伝も兼ねて
あらすじ
この画像に沿って説明します
誰に読んでほしいか
報告書やブログ記事・プレゼン資料など、章立てやしっかりとした論理構成をもつ文書を作りたい全ての人
白紙のWordやエディタを前にして、呆然としたことのある人
とにかく文書作成で楽したい人
XMind
そもそもマインドマップとは
元々はトニー・ブザン(Tony Buzan)が提唱した思考・発想法の一つ
表現したい概念の中心となるキーワードやイメージを中央に置き、そこから放射状にキーワードやイメージを広げ、つなげていく。
ブザンが考案したオリジナルのマインドマップと、その派生がある
オリジナルの方(ブザンのマインドマップ)は、描き方や色の使い方など細かいルールがある
そこから派生した(広義の)マインドマップは、アウトラインの一形式として広まっている
XMindはどちらかといえば派生版
XMind
日本語版公式サイト
最新版 (XMind2012) は日本語入力のバグがあるので、前バージョンのXMind3.2の使用を推奨します
スクリーンショット
XMindの良さ
マップがカラフルで美しい
ブザンのマインドマップではカラフルであることが重要
右脳に訴えかけ、想像力を豊かにする
Xmindはカラフルなテーマが使える
備え付けマーカー(アイコン)がカラフルで使いやすい
ブレインストリーミングに便利
アウトラインエディタとして優れている
ドラッグ&ドロップでブランチ(枝)の配置をグラフィカルに変えられる
文章の章立てを考えるときに便利
文書の構造を大胆に変えられるのは、大きなメリット!
マルチプラットフォーム
Windows, Mac, Linuxで動作
基本機能は無料
十分使える
XMorgDown
自作ツール (Ruby製)
XMindファイルを色々なフォーマットに変換します
Pandocという神ツールの助けを借りています
HTMLやMarkdown・LaTeXなどの文書を、多種多様なフォーマットに変換するHaskell製ツール
出力:Markdown, Org-mode, LaTeX, HTML, etc...
詳しくはこちらを参照
About pandoc
開発も活発に行われており、今後注目されるべき激アツなツールの一つです
XMorgDownの中でやっていること:XSLT + Pandoc
XMindのファイルからXMLを抽出
XSLT (XML Stylesheet Language Transformations) でXMLをHTMLに変換
PandocにHTMLを食わせて、色々なフォーマットに変換
詳しい説明・インストール方法は以下をご覧ください
XMorgDown:マインドマップをOrgやMarkdownに変換するスクリプト - 雲行きそらゆきココロイキ
開発したてなので、インストール出来ないとか不具合あったら、どんどん報告なりpull requestなりしてください!
Edit & Publish
マインドマップで作った文書の骨格に、MarkdownかOrg-modeで肉付けしていく
肉付けした文書を適当な形式にエクスポートし、体裁を整えて完成!
Markdown
GithubやQiitaで採用されている軽量マークアップ言語
もはや説明不要ですが、一応
Pandocオプション:-t markdown
出力
HTML
PandocやMarkdownエディタ(Mouなど)でHTMLに変換できるので便利
私はHTMLをコピーしてEvernoteに貼り付けたりしています
WordPress
WordPressのプラグインを使うと、Markdownで記事が書ける
HatenaDiary
markdown2hatena (@joker1007 さん作) を使用すると、はてな記法に変換出来ます
(ツール紹介)Markdown記法をはてな記法に変換するツール - 雲行きそらゆきココロイキ
Org-mode
Emacs公式の文書作成・TODO管理ツール
編集機能が強力なので、個人的にはMarkdownよりも好きです
Vimにも一応あるらしい
VimOrganizer : An Emacs' Org-mode clone for Vim
Pandocオプション:-t org
エクスポート形式が豊富
LaTeX
強力な連携機能(RefTeX、数式埋め込みなど)
プレゼン用スタイルファイルBeamerにも対応
HTML
OpenDocument形式
LibreOffice/OpenOffice.org Writer形式
LibreOfficeを使ってMS Word形式にエクスポート可能
アウトライン構造まで忠実にエクスポートしてくれる
LaTeX
実はPandoc(XMorgDown)の段階で直接LaTeXを出力できる
Pandocオプション:-t latex
Beamerにも対応
Pandocオプション:-t beamer
好みで選べる
Org文書を編集してからLaTeX出力する
Pandocで直接LaTeX出力して編集する
その他
Pandocに対応しているものは何でもOK
詳しくはこちらの「General options」を参照
Pandoc User’s Guide
終わりに
文書作成フローのおさらい
私はいつもあらゆる文書をこのフローで作成しています
この記事も同じフローに乗っています
駆け足の説明になってしまいましたが、紹介したツールや言語のどれかに興味を持ってもらえれば幸いです
余談
過疎Advent Calendar化
マーケティング不足
ドキュメント作成に興味のある人はQiitaにいない?
素直にATNDで募集すれば良かった
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