1. アミノ酸
    1. 特徴
      1. 1分子中に、アミノ酸(-NH₂)カルボキシ基(-COOH)を持つ
      2. 一般に無色の結晶
      3. 水に溶けやすいが、有機溶媒には溶けない
        1. 極性が大きい
    2. 命名法
      1. カルボキシ基がついたCが”α”
      2. αを基準にα→β→Γ→δと並ぶ
      3. アミノ基が付いたCの位置で命名
    3. 必須アミノ酸
      1. 人や動物が体内で作ることができない
      2. 9種類
    4. 非必須アミノ酸
      1. 体内で糖質や脂質から作り出すことができる
      2. 11種類
    5. 両性化合物
      1. 酸とも塩基とも反応する
        1. アミノ基-NH₂=酸と反応
        2. カルボキシ基-COOH=塩基と反応
      2. 水溶液中では平衡状態を保つ
        1. 陽イオン・陰イオン・双性イオンの共存
        2. 水溶液中のphが下がる
          1. 酸性になる
          2. 陽イオンに近づく
        3. 水溶液中のphが上がる
          1. 塩基性になる
          2. 陰イオンに近づく
        4. 電荷が0になる時のph
          1. 等電点
          2. 電荷の偏りがない
  2. アミノ酸の種類
    1. グリシン
      1. 不斉炭素原子がない唯一のα-アミノ酸
    2. アラニン
      1. 光学異性体をもつα-アミノ酸の中で最も簡単なもの
        1. 側鎖はメチル基(-CH₃)
          1. 最も分子量の小さいアルキル置換基
    3. グルタミン酸 アスパラギン酸
      1. カルボキシ基を二つもつ
        1. 酸性アミノ酸
    4. リシン
      1. アミノ基を二つもつ
        1. 塩基性アミノ酸
  3. ペプチド結合
    1. アミノ酸同士がアミド結合した時 特にペプチド結合と言う
      1. ペプチド結合で2つのアミノ酸が繋がったもの
        1. ジペプチド
      2. ペプチド結合で3つのアミノ酸が繋がったもの
        1. トリペプチド
      3. ペプチド結合で4つのアミノ酸が繋がったもの
        1. テトラペプチド
      4. ぺプ地土結合で10個以上のアミノ酸が繋がったもの
        1. ポリペプチド
      5. ペプチド結合の繰り返しで分子が1000を超える
        1. タンパク質
    2. ペプチド結合とアミノ結合は同じ
    3. N端末、C端末
      1. アミノ酸はカルボキシ基とアミノ基を持ち、 脱水縮合でアミノ基とカルボキシ基が次々繋がって鎖状を呈する
      2. ポリペプチド鎖
        1. アミノ酸がペプチド結合により直鎖状に繋がったもの
          1. 両端末にカルボキシ基のC端末と アミノ基のN端末を持つ
          2. ペプチド配列を書くときは、N端末を左に置き、 NからC端末にかけて配列を書くのが慣例
  4. タンパク質の組成
    1. 成分による分類
      1. 単純タンパク質
        1. タンパク質を加水分解
          1. アミノ酸のみで構成されるタンパク櫃
      2. 複合タンパク質
        1. タンパク質を加水分解
          1. アミノ酸以外の成分を含むタンパク質
          2. 糖タンパク質
          3. 糖類を含む
          4. リボタンパク質
          5. 脂質を含む
          6. リンタンパク質
          7. リンを含む
          8. 核タンパク質
          9. 核酸を含む
          10. 金属タンパク質
          11. 金属原子を含む
          12. サブトピック 2
    2. タンパク質の変性
      1. 水溶液の加熱
      2. 酸・塩基・」アルコール・有機溶媒・ 金属イオン(CU2+、Hg2+、Pb2+等)を加える
        1. 凝固してゲルになったり、沈殿したりする
          1. タンパク質の分子の立体構造が変化する
          2. タンパク質特有の性質や 生理的な機能が失われることが多い
    3. 酵素の失活
      1. タンパク質が高温などにより変性すると 活性部位の立体構造が変わる
        1. 水素結合やジスルフィド結合が切れる
          1. 触媒としての働きを失う
          2. 基質が酵素に結合できなくなる
          3. 酵素の失活
      2. 最適温度
        1. 酵素反応の反応の速さが最大となる温度
          1. 約40℃
  5. アミノ酸・タンパク質の検出反応
    1. 検出反応
      1. どんなアミノ酸か、 構造を知る事ができる
    2. 検出反応の種類
      1. キサントプロテイン反応
        1. ベンゼン環を持つアミノ酸やタンパク質に反応
          1. ベンゼン環を持つアミノ酸がニトロ化
        2. 硝酸の芳香族求電子置換反応により タンパク質の芳香族アミノ酸残基が変性
          1. 黄変
          2. ニトロベンゼン誘導体の色
        3. 黄変したものを冷やし、アルカリまたはアンモニアと反応
          1. 塩基により側鎖の電離状態が変化
          2. 電子吸引基(ニトロ基)の効果
          3. 酸性度の増したフェノール性水素が解離
          4. 黄橙色へ変化
      2. ビウレット反応
        1. ペプチド結合を二つ以上持つペプチドに反応
        2. 水酸化ナトリウム水溶液、硫酸銅(Ⅱ)水溶液を順に加える
          1. 赤紫色になる
          2. 塩基性下(水酸化ナトリウムの影響)で ペプチドがCU2+と合わさり形成した錯イオンによる
          3. 錯イオンとは
          4. 金属の陽イオンに分子や陰イオンが 配位結合することによってできたイオン
          5. 非共有電子対(他の原子と共有結合していない電子)を 他のイオンに与えて作る共有結合を配位結合と呼ぶ
          6. 配位結合も実質的に共有結合と差は無い
      3. 硫黄反応
        1. 硫黄を含むアミノ酸やタンパク質に反応
        2. 薄めた卵白に水酸化ナトリウム 水溶液を加える
          1. 酢酸鉛(Ⅱ)(CH₃Coo)₂Pb水溶液を入れる
          2. 酢酸鉛(Ⅱ)のPb2+がS₂-と結びつく
          3. 黒色沈殿
          4. メチオニン
          5. システイン
          6. シスチン
      4. ニンヒドリン反応
        1. どんなアミノ酸またはタンパク質でも検出
        2. 薄めた卵白にニンヒドリンス水溶液を加える
          1. 赤紫~青紫色に変化