人工知能の図書館サービスでの適用想定【2017年4月6日】

今までの図書館システムの進化と図書館員の仕事の変化
1. カード目録
  1. 図書館員により、書誌的事項、請求記号をカードに掲載
  2. 図書館員は、利用の都度、貸出者名を記入
2. DB検索
  1. OPAC
    1. 利用者は、図書館所蔵資料を書誌的事項で詳細検索
    2. 図書館員は、システムで貸出記録
  2. 総合目録
    1. 図書館員は、他機関OPACを検索、所蔵図書館に貸出請求
3. データベース検索
  1. データベース検索技術者（データベースサーチャー）
4. 統合検索サービス
  1. インターネット上の他機関所蔵の二次情報情報の検索
5. Google等の検索サービス
  1. 利用者が一次情報、二次情報の検索
6. 図書館情報システムの進展による変化
  1. AI技術の普及以前
    1. 定型業務システム化（アルゴリズムのプログラム化）
      1. OPAC
      2. 総合目録
      3. 統合検索
      4. レファレンスDB
      5. デジタル化、電子書籍化
      6. LD化
    2. 非定型業務の部分定型化（AI的プログラム化）
      1. 曖昧検索、キーワードサジェスト、、、
  2. 外部機関でのAI技術の適用後
    1. Google検索、候補の推薦、自然言語検索、画像認識、音声認識
  3. 図書館システムでのAI技術の適用後
「電子図書館」岩波文庫, 1994年, 長尾真
1. 第2次AIブームの終盤、第3次AIブームへの助走段階
2. 既存の図書や資料をデジタル化すればそれで電子図書館が実現するかといえばそうではない。あるべき姿はデジタル化された情報を縦横に使いこなし、まったく新しい知的空間を創造するための図書館である。そのために何が必要かを説く本書の構想は挑戦的かつ刺激的な未来の設計図だ。
「未来の図書館を作るとは」（長尾元館長）で示されたこと【全編】
1. 図書館の役割
  1. 図書館は書物を収集・保存し提供する場であるとともに、それらを使って関心のある人が集まって議論し新しい知識を創造する場
  2. 日本中に存在する知識情報が有機的に結合され、日本中の人が自由に使える日本の「知識インフラ」を構築することがこれからの大きな課題
  3. 一次情報提供の場
    1. 種々の検索方式を自由に組み合わせて使うことによって必要とする情報を取り出せることが保証されている必要
    2. 各地の図書館は一般の出版物ではなく、その地の資料や情報を収集し、電子化してサービスを行う方向の努力が求められることになる
    3. 地方の貴重な資料が全国の共有物となって、その地方の歴史的価値が高まるだろうし、学問も進展することになる。
    4. 情報の網羅性・完全性の重要さ
      1. データベースの完全性のようなものが利用者に分っており、あるはずのものがないとすれば検索の仕方が悪かったのだと思って、いろいろとやりなおすことも何ら気にせず行う
  4. 新たな知識の創造の場
    1. 図書館のもつ資料も提供しながら誰もがマルチメディア著作物を作れるようにすることもこれから大切になってゆく
  5. 読者と読者を繋ぐ場
    1. 議論の場の提供という図書館機能
    2. 解決したいという人達と研究者、そして図書館司書のグループが種々の角度から資料をもとに議論
    3. 考え方の違う人達が知識を共有し、その違いを議論を通じて明らかにすると共に、新しい知識・思想を作り出してゆく場
  6. 出版社、著者と読者を繋ぐ場
    1. 図書館が司書による相談サービス、あるいは自動的な案内サービスをする場合でも、自分の電子書棚を作りたいという人の多くは図書館から借りるのではなく出版社のデータベースの方に行き、書物を購入することになるわけで、図書館は出版社と読者を結合する接続業者のようになってゆく
  7. 場としての図書館
2. 今後の電子図書館
  1. 進歩した検索システムをうまく使うことによって過去の忘れられていた良書が息を吹き返してくる。
  2. 1つの方法は書物を目次にしたがって図3.2に示すように構造化すること
  3. 同義語も扱えるようにすれば、同じ文でなくても意味的に同じ文を含む部分を取り出すことができる。
  4. 多くの書籍から自分の必要とする部分を切り出して来て自分の著述の中にうまく挿入することによって新しい著作物を創造することもできる
  5. 種々の知的なナビゲーションシステムが作られてゆくから、司書の世話にならなくてもある程度のレファレンスサービスを受けられる
  6. 自分の書棚を電子的に作れば、自分の連想に基づいて自分の本や本の部分部分をリンク付けして自分の知識の構造に合った自分図書館を作って楽しむことができる
3. 図書館員の役割と資質
  1. 情報に関する基本情報付け（メタデータ付与）
  2. 情報に関する付加価値情報付け
  3. 関連付けに必要な典拠類の構築
  4. 情報間の関連付け
    1. 相当な博識の人でないと1つの資料に関係した他の資料へのリンクを十分に付けることが難しく、レファレンス・ライブラリアンの能力、あるいはそれ以上の能力を必要とする
  5. 図書館職員の選書能力が大切
  6. 分類・主題情報の付与
  7. オンラインレファレンス
  8. 集いの場（intellectual commons）の運営
  9. 情報処理システム要員
  10. 詳細は別途
4. 出版界と書店の今後
  1. 書店が推奨する本の検索システムを作っておき、来客の要求にぴったりした本を推薦し、これをオンデマンド印刷で売るといったことで書店の存在価値を高めてゆく努力が必要
5. 理想の図書館へ向けて「知識インフラ」の構築
  1. 必要な人材
    1. 研究グループの中に図書館的業務のできる人を置くことが必要。embedded librarian（研究協力図書館員）と呼ぶようになって来た。
  2. 必要な要素・機能
    1. 整理された研究データ類も公開され知識インフラの要素
    2. 知識インフラ構築における最も大切な概念は、情報を集め、これを知識化し活用することによって新しい情報・知識を創出し、知識インフラに加えるという形で循環的にこのシステムを強化・拡大してゆくことによって社会・経済に貢献することである。
    3. 科学技術（この中には医学、薬学、生命科学等を含む）だけでなく人文科学、社会科学（この中には法学、教育学、経済学等を含む）など全学問分野
    4. 創造される各種の情報、知識は研究機関、学会、データベース機関などで利用できる形
    5. 知識が種々の観点から組織化、構造化されて利用しやすい形で蓄積されて利用に供される
    6. マルチメディア情報の検索
    7. 類似性の検出と分類
    8. メディア変換
  3. 基礎となる学問分野
    1. A：自然言語分野
    2. B：音声・音楽分野
    3. C：画像・映像分野
    4. D：コンピュータ・ソフトウェア、情報通信
    5. E：知識工学、人工知能
    6. F：図書館学、図書館情報学
    7. 詳細は別途
6. 人工知能と電子図書館
  1. 自動的な形で適切な知識の所在にまでナビゲートしてゆくシステムが開発されつつある
  2. 人間の持っている知識は頭脳の中にあり、種々の知識が何らかの関係性によってつながれていて、連想的に関係する知識が取りだされている
  3. 図書館においてもぼう大な書物の中に存在する知識が関連性をもって書物という単位を超えてつなげられ、それが取り出されることが大切であろう。
  4. 本のある部分に存在する単語や概念を集め、それらに近い単語や概念が存在する部分を他の本について網羅的に調べる
  5. 関連する知識を人間頭脳の中のネットワークのようにつないで、利用者の要求に応じて提示できるような形の電子図書館の内容の組織化が望まれているのである。
  6. 情報検索というよりは事実検索に近づいてゆく。
  7. その本のどこに書かれているかを探すというのではなく、自分の欲しい情報そのものが出てくることになる。
  8. ある社会において一定の教育を受けた人達の場合にはほぼ共通した知識の体系、構造というものがある
  9. 電子図書館における図書・資料は部品に解体され、それぞれが種々の観点からリンク付けされた巨大なネットワーク構造が作られるようにする。これは1つの社会で共有する中立的な知識構造、知識システムである。
  10. 個人によって違った知識の構造の部分については、その人の力によって種々の検索方式を試み、自分の必要とする情報をとり出して中立的な知識の構造に付加してゆくことが出来ねばならないし、またそれによって自分に合った知識の構造を作りあげてゆくことができるだろう。
  11. 個人の電子図書館が出来るし、その人の頭脳の知識の構造が反映されたものが作られてゆく
  12. 現実世界の本や情報の大切さ以上にヴァーチュアルな世界における情報処理と表現力の可能性にもっと大きな関心を持つべき時代に来ていると言えるのではないだろうか。
  13. 「分かる」ことへの道程
    1. 理想の電子図書館では、知識や情報が与えられるごとに、それが単なる増加知識として記憶されるのでなく、他の既存の知識との間での因果関係がチェックされ、新しい因果関係のリンクが付けられてゆくという形で発展してゆくべきである。
    2. 個人の頭脳内容を反映した個人電子図書館が発展してゆくことになれば、いろいろと楽しく、心を豊かにしてくれるだろうし、新しい未知のことに対する挑戦という勇気もわいてくることは間違いないだろう。
    3. 未来の自分の頭脳をヴァーチュアル世界に作ることであるともいえる。魅力的で挑戦的なことではないだろうか。
7. 人工知能の知識構造に近づく電子図書館
  1. 起案連情報のリンクによる知識の構造化
  2. 種々の観点からの連想検索
  3. 時間軸に沿った知識の組織化
  4. 空間軸に沿った知識の組織化
  5. 情報検索から事実検索へ（直接答えを与える）
8. 夢の図書館を目指して-20年後の知識システム-
  1. 電子書籍時代の書誌的事項と検索
    1. 自動書誌作成、自動分類
    2. 図書館分類体系の問い直し
    3. 配架のための分類という考え方の崩壊
    4. 目次検索、全文検索など、様々のレベルの検索
9. AI等の活用以前に実現可能なサービス
  1. SNS
    1. 同じ作品に関心のある人と意見を交換
    2. 作品の著者との対話ということもありうる時代
  2. 組織化
    1. 目次情報を付けたり、本の表紙の画像や数行の簡単な要旨を付ける
    2. RDA
      1. 従来の書誌情報の考え方をマルチメディア情報に対応できるように拡張かつ詳細化するとともに、対象資料に関係する様々な種類の情報にリンクをはり、それらの情報をたどってゆけるようにする
10. AI等の活用で現時点でも現実味が帯びてきたこと
  1. 図書・資料は部品に解体され、それぞれが種々の観点からリンク付けされた巨大なネットワーク構造が作られるようにする
  2. 自然言語処理
    1. 自然言語による質問要求を受け付けて、取り出したものがその要求に対応するものであるかどうかを自然言語処理技術によって調べ、できるだけ質問要求に近いものだけを選択するといった技術を確立することが必要
  3. 書誌検索のような単純、単一の検索でなく、種々の検索のモードを提供することである
  4. 種々のあいまいさを許すあいまい検索の工夫
  5. 電子図書館になって取り出す単位が書籍の単位ではなく、書籍の中の章や節、パラグラフ、あるいはこんな内容が書かれている部分のみ、といった時に従来のシステムは全く役に立たない。
  6. 自動的な形で適切な知識の所在にまでナビゲートしてゆくシステムが開発されつつある
  7. 個人によって違った知識の構造の部分については、その人の力によって種々の検索方式を試み、自分の必要とする情報をとり出して中立的な知識の構造に付加してゆくことが出来ねばならないし、またそれによって自分に合った知識の構造を作りあげてゆくことができるだろう。
  8. その本のどこに書かれているかを探すというのではなく、自分の欲しい情報そのものが出てくることになる。
11. 制度の見直しにより現実味が帯びてきたこと
  1. すべての人から許諾を取るのはほとんど不可能であり、再利用の道はほとんど閉ざされている。包括的な権利処理などの工夫が必要
AIの活用が一般化する時代における人の重要な能力
1. 他者に共感する力
2. 3つ
  1. 創造性
  2. 経営・管理
  3. もてなし
3. 能力
  1. 人間的資質
  2. 企画発想力や創造性
  3. 対人関係能力
  4. 高度な専門性
4. ルーチン化、マニュアル化できる仕事はAIに置き換えられる
5. 人工知能（AI）の活用が一般化する時代における重要な能力（総務省「ICTの進化が雇用と働き方に及ぼす影響に関する調査研究」）
  1. 情報収集能力や課題解決能力、論理的思考などの業務遂行能力
  2. チャレンジ精神や主体性、行動力、洞察力などの人間的資質
  3. 企画発想力や創造性
  4. 語学力や理解力、表現力などの基礎的素養
  5. コミュニケーション能力やコーチングなどの対人関係能力
マーケティングオートメーション
1. Web接客ツール
2. チャットボット
従来型システム構築
1. 要件定義⇒システム化要件定義⇒設計⇒開発⇒運用
2. 手続きをアルゴリズム化⇒設計書⇒プログラミング
システム
1. クラウドMLの利用
  1. 自社だけでは開発できないような最新のアルゴリズムでも、低価格で利用可能になる
  2. 自力で機械学習の実験が可能になる
  3. 今はプログラミング技術を持たなくても、機械学習を活用できる時代になった
人工知能等の新技術と図書館サービス
1. 要素
  1. AI
  2. ロボット
  3. IoT
  4. クラウド
  5. テレワーク
2. 機械による情報処理の進展
  1. 今でいう人工知能でなくとも、情報処理の進展により、人に代わって、サービスを提供してきている
  2. ニューラルネットワークの歩み
    1. 第1次ブーム
      1. 1956~1960年代
    2. 第2次ブーム
      1. 1980年代
      2. 教師データにより人間が特徴量を抽出
    3. 2012年以降
      1. 技術
      2. ディープラーニング
      3. 特徴表現学習
      4. 自然言語処理
      5. 音声認識
      6. 画像認識
    4. ニューラルネットワークの進化
    5. ニューラルネットワーク以外の技術の進化
  3. 10年先の新技術はわからないが、今確立しつつある技術は、明らかに実用レベルになる
3. 今後10年で広く普及する次世代技術
  1. あらゆる情報のビッグデータ化
    1. 図書館としてのデジタルアーカイブ⇒国としてのデジタルアーカイブ⇒業種業態を問わない機関が保有する情報、関連情報を合わせて、ビッグデータ化
  2. 第3世代人工知能
  3. loT
4. ビッグデータとしての知的情報資源
  1. 図書館での従来から形式知化してきた情報
    1. 情報に関する情報⇒メタデータ
    2. 書誌情報
    3. 情報を見つけ出すための情報⇒ナレッジデータベース
    4. レファレンス情報（参考情報）
    5. Q&A
    6. 調べ方案内情報
    7. 情報資源⇒デジタルアーカイブ
  2. ビッグデータとして活用していく情報
    1. 図書館情報システムから収集する情報
      1. 匿名加工情報
      2. 利用情報
    2. 図書館が保有する情報資源のオープンデータ化
      1. 図書館の世界でのデジタルアーカイブ
    3. IoTから収集する情報
      1. 利用行動履歴
      2. 利用した情報の移動履歴
      3. 研究データ
      4. レファレンス業務過程情報⇒教師データ
  3. 図書館の枠を越えて⇒ナショナルアーカイブ
  4. 知的情報資源の分散保有
    1. 図書館外が保有する情報
    2. 図書館が保有する情報
サービスのマッピング（図書館での活用例）
1. デジタル化
  1. スキャナーによるイメージ化
  2. OCRによるテキスト化
    1. 画像認識機能
    2. 本文構造化
2. 組織化
  1. 人（カタロガー）
    1. 教師データ作成
      1. 書誌作成
      2. クラス分類
      3. 辞書作成
      4. Wikipediaの内容評価
      5. 機械学習の精度を上げるための教師データ化
  2. AI
    1. 書誌的事項の作成
      1. 過去の書誌データを教師データとして
      2. 新しい文献の書誌を自動生成
      3. AIによる自動書誌作成
    2. 本文組織化
    3. クラスタリング
    4. サブトピック 3
3. 知識DBを構築
  1. 従来アーカイブ
    1. 書誌情報
    2. 本文情報
    3. レファレンス情報
  2. ビッグデータ
    1. 図書館保有情報
      1. 人が作った情報
      2. 書誌情報
      3. 本文情報
      4. レファレンス情報
      5. 予測調査レポート
      6. 参考文献の信頼性評価
      7. 機械学習の精度を上げるための教師データとして利用
      8. システム、IoT等から収集
      9. 利用者
      10. 利用情報
      11. 利用者行動情報
      12. 実績値として利用
      13. 図書館員
      14. 書誌作成業務の過程情報
      15. レファレンス業務の過程情報
      16. 教師データとして利用
    2. 他機関保有情報
4. 情報探索
  1. 従来型システム
    1. 書誌的事項検索
    2. キーワード検索（書誌的事項全文検索）
    3. 典拠検索
    4. 連想検索．．．．
    5. 従来型OPAC
    6. AI指向のOPAC
  2. AIシステム
    1. シソーラス、オントロジー検索
    2. 協調フィルタリング
      1. アイテムベースレコメンド
      2. 「ユーザベースレコメンド」
    3. キーワードサジェスト
    4. 曖昧検索
      1. あいまいな検索キーワード
      2. 意味的に類似性の高いパラグラフの抽出
    5. 本文全文テキストの意味的検索
    6. パターン認識検索
    7. 音声認識検索
    8. 自然言語音声による探索指示と、解答そのもの（事実）の音声回答
    9. AIを活用した検索
5. レファレンス業務
  1. 利用者の求める資料名と所在情報を提示
  2. 人（レファレンサー）
    1. 情報検索支援
      1. 教師データの作成
      2. 司書の知識・ノウハウに基づいて、複数の資料をピックアップし内容を確認
      3. 利用者が必要とする資料に最もマッチングする資料を提示
    2. 事実検索支援
  3. AI
    1. ビッグデータから的確な情報を探し出す
    2. チャットボット
      1. 音声認識機能
6. 業務
  1. アナリスト
7. 課題
  1. 「図書館の自由」を尊重する中での利用情報の高度利用の可能性
「見たことのない図書館を考える」【2015年中山】
1. 2014年度同志社大学図書館司書課程講演会
2. ナショナルアーカイブで何をできるようにするか
  1. 情報を探し出す作業の効率化・質の向上
    1. 網羅的な情報から、利用者の属性、スキル、利用場所に応じた的確な情報を絞り込んで提示
    2. 対話及びあいまいな条件による本文情報への的確なナビゲーション
  2. 情報を探し出せるようにするための作業の効率化・質の向上
    1. 主題分類単位の検索で網羅性を確保
    2. 専門家、図書館員等のノウハウの形式知化・DB化
    3. 可能な限り自動化
    4. メタデータ付与、組織化、構造化、本文情報間の関連付け
  3. 新たな知識創造のコミュニティを構築
    1. 人と情報の関係、情報と情報の関係をリンクさせ、人と人を関連付け
3. ナショナルアーカイブで何が変わるか
  1. 新しい発想により、様々なイノベーションが期待できる
    1. 有用な情報が網羅的に関連付けられて利用可能になることにより、今までは困難であった新しいサービスやビジネスが生み出される可能性がある
  2. 国民による創造的な活動の促進
    1. 情報を探すための工数を、創造的な活動に時間に振り向けることができる
    2. 利用可能な限られた情報に基づいた研究が、網羅性の高い情報が利用可能になることにより、より高度な研究へシフト
    3. 情報に紐づいた人同士のコミュニティにより創造活動が活性化する
4. 図書館員等に求められるもの
  1. 利用者の情報探索支援の変化
    1. 情報の探し方は、IT技術の進展とともに変化する
    2. 図書館員の経験や勘に基づく判断のレベルは、ITの進展とともにアップする
      1. 人間ならではの仕事の価値
  2. より専門性の高い知識・ノウハウ
    1. データベース検索技術者（サーチャー）的な業務は減少
    2. 機械的に可能なレファレンス依頼は減少
      1. 所蔵館を越え、本文内容で、より専門性の高い依頼へシフト
      2. 専門家との人的ネットワークが必要
  3. 高度な情報組織化のスキル
    1. 機械的（自動的）な組織化情報、リンク情報を修正するために、より専門性の高い知識を求められる
  4. 高度なIT技術の利用スキル
    1. 図書館システムを活用したデジタル化コンテンツの扱いのために、利用者以上のITリテラシーを持つことは必須。
    2. 更に、より高度な情報処理技術が必要となる
  5. デジタルコンテンツ、システム関連
    1. システムエンジニア、デジタルアーキビスト、プリザベーションキュレーター、アーカイブとユーザを繋ぐコーディネータ等
今後の情報システム
1. 図書館情報システムの役割
2. 図書館情報システムに係わる人材に必要な知識とスキル
  1. 図書館システムの構築に必要な知識とスキル
    1. AIシステムの回答精度を上げるための知識とスキル
  2. 図書館情報システムを活用したサービスの運用に必要な知識とスキル
    1. 場としての図書館
      1. 対人関係能力
    2. 知識情報保有機関としての図書館
      1. AIシステムに的確な情報をインプットするための知識とスキル
  3. サブトピック 3
3. このような社会を想定して、図書館は何をしていくべきか？